教育訓練給付金制度
教育訓練給付金制度とは、働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部を支給するものです。
2018年の雇用保険法の改正により、さまざまな資格取得のシチュエーションにおいて、援助を受けられるようになりました。
教育訓練給付金の補助額
大型免許取得の場合、「国の指定を受けた教育訓練機関(=自動車教習所)を利用して、正しく申請を行うことで、取得にかかった費用の20%がハローワークから支給される」ことになります。
補助額は最大10万円で、「4,000円を超えない受講に関しては、給付金の対象とならない」という決まりがあるので覚えておきましょう。
教育訓練給付金の支給条件と対象者
自分が制度の対象になるかどうかは、ハローワークで確認することができるので、免許取得を考えている場合は、相談してみましょう。なお、教育訓練給付金制度を利用できる教習所は限定されているので、教習所を選ぶ際にも注意が必要です。
65歳未満であること
教育訓練給付金は、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とした制度です。65歳になると「一般被保険者」から「高年齢継続被保険者」に切り替わるため、教育訓練給付金を受給することができません。
なお、このように資格が切り替わるのは「65歳を迎える誕生日の前日」です。申請の際には、注意が必要となります。
雇用保険に1年以上加入している(初めての利用の場合)
2つ目の条件は、仕事をしている方は教育訓練(教習所での教習)の受講開始日の時点で、雇用保険に通算1年以上加入していること。仮に、働いていない期間があったとしても、被保険者期間が通算して1年以上であれば、給付金を受給することが可能です
仕事をしていない方は、離職翌日から受講開始日までが1年以内、前職での雇用保険加入期間、通算3年以上が条件です。
「過去に給付制度を利用したことがある場合」は、利用後3年以上経過し、雇用保険に通算3年以上加入していることが条件となります。
自分が上記の支給要件を満たしているかどうかは、ハローワークに問い合わせてみましょう(支給要件照会)。「支給要件照会」を行うと、「受講開始予定日における受給資格の有無」「希望の講座が教育訓練給付制度の対象かどうか」の回答が得られます。
教育訓練給付金の申請手続きについて
ここからは、運転免許取得における教育訓練給付金制度の利用について、詳しくお届けします。
教育訓練給付金制度の利用の流れ
【申請】
大型免許取得時に教育訓練給付金制度の手続きを行う際に必要な持ち物は次の3つです。
- ハローワークで「教育訓練給付金支給要件照会票」を提出した際に交付される「教育訓練給付金支給要件回答書」
- 印鑑
- 免許証(免許証を持っていない場合、マイナンバーの記載が無い本籍地が載っている住民票)
これらを持参し、対象の教習所で手続きをすれば、給付金を受給する準備は完了です。
この手続きを行う際には「教育訓練給付金支給要件回答書」が必要なので、先に述べたように事前にハローワークで「自身の受給資格があるかどうか」について確認します。その際、「教育訓練給付金支給要件照会票」を提出し、「教育訓練給付金支給要件回答書」を取得します。回答書が交付されたら紛失しないよう、気を付けて保管しておきましょう。
【給付】
給付に関しては、最初に全額支払い、講座修了後にハローワークで手続きをすると、給付分が支払われる仕組みとなっています。
実際に給付金を受給する時の手続きは、教習所を卒業した後にハローワークで行います。
給付金受給手続きの際に、必要な書類は次の5つです。
- 教育訓練給付金支給申請書(教習所で発行)
- 教育訓練修了証明書(教習所で発行)
- 領収書(教習所で発行)
- 本人・住所確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、住民票の写し、雇用保険受給資格者証、健康保険証など※すべてコピー不可)
- 雇用保険被保険者証(雇用保険受給資格者証でもOK、コピー可)
給付金の支給を受け取るには、教育訓練の修了日の翌日から1か月以内に上記書類を持参して、ハローワークに「教育訓練給付金申請書」を提出し、手続きを行う必要があります。給付金は、申請後、10日から1か月のうちに支払われます。
なお、給付金の給付が適用される期間の延長を申請していた場合「教育訓練給付対象期間延長通知書」が必要となります。
また、領収書が発行された後に、費用の一部が教習所から本人に還付された(もしくは後々される)場合には「返還金明細書」も忘れずに提出しましょう。
教育訓練給付金制度の対象になる免許の種類
ここまで大型免許について解説してきましたが、教育訓練給付金の受給対象になる免許は他にもあります。受給の流れや利用条件は同様なので、参考にしてください。
▼教育訓練給付金制度の対象になる免許の種類
- 大型免許
- 大型二種免許
- 大型特殊免許
- 中型免許
- けん引免許
- フォークリフト
- 普通二種免許
- クレーン
- 玉掛け
上記の免許を取得したいと考えている場合は、ぜひこの制度を活用しましょう。事前に確認しておくことで、費用を安く抑えることができます。
なお、「入校しようと考えている教習所が、取得したい免許(車種)の給付金対象になっているか」を調べることも重要です。
たとえば、大型免許であれば給付金制度を利用できる教習所は多いのですが、準中型免許やけん引免許については給付金を受給できない教習所もあります。入校したい教習所の目処を立てたら、申し込み前に問い合わせて確認しておきましょう。
支給対象にならない費用
教育訓練給付金を受給する際に頭に入れておきたいのは「資格取得に必要な全ての費用がもらえるわけではない」という点です。
給付される対象の費用として認められるのは、受講者が教習所に支払う「入学料」と受講者が教習所に支払う「受講料(最大1年分)」の合計のみとなります(総額の20%かつ上限10万円)。
そのため、「必ずしも必要ではないが、追加で払った費用」に関しては受給対象になりません。次の費用は給付の対象外になるので覚えておきましょう。
- 補助教材費
- 補講費
- 再試験料
- クレジットカード会社の手数料
また、合宿免許で大型免許の免許取得を目指す場合、宿泊費・食費・交通費は給付の対象外となるケースがほとんどです。
加えて、「定められた教習以外に受けた補講の料金」「当初の教習期間をオーバーして発生した延泊料金」「追加でかかった教習料金、技能検定料金」なども受給の対象にはなりません。
なお、免許取得にかかる費用は教習所やプランによってさまざまです。キャンペーンなどを利用して料金が割り引かれた場合には「割引後の金額」が受給の対象となります。※教習所によっては、教育訓練給付金利用の際は、キャンペーンや割引が利用できない場合があるので、事前に確認しましょう。
